オムロン、ICタグの読み取り精度を高める電波制御技術を開発
オムロンは無線識別(RFID)システムのアンテナにおいて、ICタグ(電子荷札)の読み取り精度を高める電波制御技術を開発した。試作品は六つのアンテナ素子で構成し、各素子から出る電波の放射方向などを制御する。これにより目的のタグ情報を正確に読み取ることが可能となる。同技術は極超短波(UHF)帯アンテナに搭載する。07年度の市場投入を計画している。
アンテナから出入りする電波の指向性を電気的に制御し、放射方向や放射幅を変化させる。複数の素子をそれぞれ制御するため、読み取りの対象タグが存在する方向に電波を絞るなど、一つの素子では難しかった電波制御が実現する。
また反射物の多い室内で起こりやすいアンテナ性能の低下や電波干渉などを防ぐこともできる。
現在、コスト削減に向け、少ないアンテナ素子で同機能を実現できる新技術の開発にも取り組んでいる。
同社は流通・物流業界向けに、グローバル規模でリーダーライターやアンテナ、ICタグインレットなどRFID事業を展開している。06年度の事業売上高は27億円の見込みで07年度には40億円を目指す。(2006.12.22/日刊工業新聞)
by fbitnews2006-6 | 2006-12-22 11:59 | 周辺機器