チリ政府、日本の地デジ放送規格採用を検討-決定は来春に延期


 チリで日本が開発した地上デジタルテレビ放送規格「ISDB―T」が採用される可能性が強まってきた。チリ政府は12月中に決定するとしていた地デジ規格の方式決定を08年3月に延期することを決めた。欧州方式「DVB―T」が有力と見られていたが、12月に日本が攻勢をかけこれを覆した。チリ政府も技術的には日本方式が優れていることを認めており、日本方式を有力候補として再検討に入る。
 チリでの採用が決まれば、南米ではブラジルに次ぐ採用となり、08年がヤマ場の南米各国での地デジ方式採用方針に大きな影響を及ぼす。
 08年1月にチリに日本の政府要人と家電メーカーや放送局の技術者を派遣し、日本が方式採用時に行う支援策を表明する。同時に日本方式の課題といわれるコストについても、削減が可能であることを説明し、3月の正式決定に向け強力にアピールする計画だ。
 チリは歴史的にスペインと関係が深く、地デジ規格も欧州方式の採用が有力と見られていた。しかし、日本はブラジルが日本方式を採用したことを契機に南米市場での採用活動を精力的に進めている。07年8月には菅義偉総務相(当時)が家電メーカー代表などとチリを訪問。バチェレ大統領訪日時に安倍晋三首相(同)も採用を働きかけるなど、官民総出で巻き返しに取り組んだ。
 さらにチリ政府が方式決定期限としていた12月には、森清総務審議官が現地で技術の比較試験データの公表をチリ政府に働きかけ、政府が日本の優位を示す結果を公表したことで世論の風向きが大きく変化した。そのためチリ政府は方式の決定権限を当初の運輸通信省から官房長官に移し再検討することとなった。最終的にどの方式が採用されるかは予断を許さないが、日本に有利な状況が出てきたことは間違いない。採用が決まれば日本の家電メーカーの南米における勢力拡大に大きく寄与することになる。(2007.12.29/日刊工業新聞)
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by fbitnews2006-6 | 2007-12-31 09:55 | 周辺機器  

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