<CD交換サイト>アマゾンがデータ提供中止 運営ピンチ




 今年開設され、若者らに広がりつつある音楽CDの「物々交換サイト」が立ち往生している。ジャケット写真や曲目などのデータ提供を受けていたオンラインショップ「アマゾンジャパン」(東京都渋谷区)から提供中止を通告されたためだ。販売でなく、交換を主な目的とするビジネスの在り方が同社の規約に抵触したとされるが、背景には、CD生産が減少を続けるレコード業界の事情があるとみられる。音楽産業の激しい生存競争の前に、産声を上げたばかりの新ビジネスは風前のともしびだ。

 アマゾンジャパンからCDデータの提供中止を通告されたのは、1月に運営をスタートした「diglog」(京都市下京区)や、後続の「トレード・ミー」(東京都港区)など5、6社のサイト。ほとんどが社員数人のベンチャー企業で、会員に手持ちのCDと欲しいCDをサイトに登録してもらい、マッチングを仲介することで100~300円の手数料を得る。開設間もないが、いずれも1000人程度が会員登録している。

 サイトに掲載するジャケット写真や曲目などのデータを、アマゾンジャパンから無料で提供してもらう代わりに、運営会社はサイトを経由してアマゾンジャパンでCDを購入できるようにしていた。この際、同社から売り上げの3%の紹介料が支払われる仕組みだ。

 ところが、8月末から9月、アマゾンジャパンが各社に打ち切りを通告した。別の方法でのデータ入手は有料となるうえ、ジャケット写真などの使用には個別のレコード会社の許諾が必要となるため、従来通りの運営は事実上不可能になった。

 同社広報部は「個別の案件には答えられない」と打ち切りの理由は説明していないが、物々交換がCDの販売促進につながりにくいと判断したためとみられる。「日本レコード協会」(港区)によると、06年のCD生産額は約3445億円で97年の約6割。CDレンタル店や有料音楽配信の台頭で厳しい業界の意向が働いたと指摘する声もある。

 トレード・ミーの小田勝久社長は「ダウンロード音楽にはない楽しみがCDにはある。交換から入って、購入に行き着く層もかなりいるはずで、提供中止は残念だ」と話す。別の会社の担当者は、大手レコード会社2社にジャケット写真の使用を断られたという。担当者は「米国では市民権を得ているサービス。最終的には音楽業界の活性化につながるという点を理解してほしい」と訴えている。
(2007.10.20/毎日新聞)
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by fbitnews2006-6 | 2007-10-20 19:38 | インターネット総合  

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