テレビ放送デジタル化で懐かしのブランドが復活

RCAとZenithというテレビの古参ブランドが、2009年のデジタル移行で復活しようとしている。

 米国で室内用のアルミ製テレビアンテナの時代が終わろうとしているとき、RCAとZenithが復活しようとしている。

 米国のテレビ放送は2009年からデジタルに完全移行するが、そこでテレビの古参ブランドが大きな役割を果たしそうだ。

 アナログからデジタルへの切り替えは、カラーテレビ登場以来の大変革になるかもしれない。何千万もの世帯でデジタル化のためアップグレードが必要になる。この負担を軽減するため、米政府は旧式のテレビをデジタルに対応させる装置に15億ドルの予算を割り当てた。地デジコンバータは来年初頭にも店頭に並ぶ予定だ。

 RCAとZenithブランドの保有企業も含め、メーカー側にとってはコンバータのおかげで数十億ドル規模の市場が生まれ、消えかけたブランドを何百万台ものテレビと再び結びつけるチャンスにもなる。

 予想される市場は相当の規模になる。一部の推計では6900万台以上のテレビが室内用アンテナまたは屋上アンテナを使っている。コンバータなしではこうしたテレビは2009年2月17日以降、使い物にならなくなる。この日をもって、70年以上におよぶ米国アナログ放送の時代は終わる。しかし、米国で多数派を占めるCATVや衛星放送など有料サービスの利用者は、影響を受けない。高精細(HD)テレビなどデジタルチューナー内蔵のテレビも問題はない。

 それでもデジタルへの切り替えによって混乱が起きる可能性はある。コンバータは何十年も前のテレビにも対応しなければならないからだ。コンバータを買うのは年配者や技術に詳しくない人が多いとみられ、不具合でイライラさせられることになるかもしれない。

 旧式テレビに対応するため、2008年1月1日以降、米国では1世帯当たり2台分まで、コンバータ購入補助のクーポンが支給される。政府認定のコンバータの小売価格は50~70ドルになる見通しで、このうち40ドルをクーポンで補助する。補助プログラムは米商務省の管轄となる。

 デジタルコンバータは基本的には省機能版のCATVセットトップボックスのようなものだ。VHSビデオカセットほどの大きさで、テレビと既存のアンテナに接続してアナログ受信機をデジタルに対応させる。

 その小さなパッケージには何年分もの技術が詰め込まれている。コンバータにはリモコン、ペアレンタルコントロール、字幕などの機能を組み込まなければならない。CATVや衛星放送のように番組ガイドが画面で見られる機能を提供しているメーカーもある。

 政府はまず第一段階として2250万枚のクーポンを発行し、後から少なくとも1125万枚を追加発行予定。もし3400万台が売れれば、今年のHDTV販売台数予想の2倍になる計算だ。

 メディア・技術コンサルティング会社IBB Consultingのアフザール・アクタール氏は「市場規模が相当大きいため、非常にいい思いをするところが出てくる」と指摘する。

 それを狙っているのが韓国のLG ElectronicsやフランスのThomsonだ。両社ともコンバータの製造を急いでおり、昔懐かしいテレビのブランドであるZenithとRCAの採用を決めた。LGは10年近く前にZenithを買収しており、「アメリカで認知度が高いこのブランドを使うのは理にかなっている」と、LG Electronics USAの広報担当副社長、ジョン・テイラー氏は説明する。

 ただ、コンバータメーカーにとってはリスクもある。コンバータは利益率が高い製品ではなく、売れるのは2009年2月のデジタル移行の前後数カ月という限られた期間になりそうだ。
(2007.10.12/IT Media)
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by fbitnews2006-6 | 2007-10-14 16:55 | インターネット総合  

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