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TDK、厚さ300マイクロメートルのICチップ内蔵基板を開発


 TDKは4層の基板で厚さ300マイクロメートルと世界最薄レベルのICチップ内蔵基板を開発した。50マイクロメートルの薄さに加工したICチップを基板内に埋め込んだ。基板を組み込むモジュール部品の高さを従来比20―30%低くできる。ICチップが基板内部に収められているためICチップの熱が基板を伝わって逃げやすく、ノイズの発生を低減できる。小型・薄型化の要求が強い携帯機器での利用を見込む。08年度中のサンプル出荷を目指す。
従来、市場に出ているIC内蔵基板の厚さは4層で600マイクロメートルで、厚さ200マイクロメートル以上のICチップを用いている。TDKはICチップを薄くするためシリコンウエハーの裏側を削って薄くし、表面の回路を形成してから小さなチップに分割。チップをパッケージに収めないむき出しの状態(ベアチップ)のまま配線して基板内に実装した。
シリコンウエハーを薄くするとフィルムのようにしなって壊れやすいが、ひびが入らずに加工する技術を開発。ICチップと基板を接続する複数の端子を、狭い間隔で配線するため高精度の実装技術を採用した。
ICチップを基板上に実装するのと比べて、ICチップに接している6面から熱を逃がせる。また、IC間の配線が基板内の最短距離で結べるため、配線から放射されるノイズを低減できる、などの特徴がある。
同社の技術でこれまで基板内にICチップ3枚を搭載できた。今後はIC内蔵基板を使って、ワンセグ放送の受信や無線LAN通信などのモジュール部品を販売する計画。
携帯電話などの携帯機器はカメラやワンセグをはじめ多様な機能を搭載しており、必要な部品や回路が増えている。高機能化を進めるため部品や基板の小型・薄型化が求められている。
(2007.9.25/日刊工業新聞)

by fbitnews2006-6 | 2007-09-25 11:03 | 周辺機器  

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