次世代高速無線 “1枠”めぐり合従連衡加速




 ■ドコモ…アッカと提携検討

 ■KDDI…“身内”の京セラと

 ■ソフトバンク…いち早く連合結成

 総務省が年内に2社に免許割り当てを予定している「次世代高速無線通信規格」を巡り、通信会社を軸とした合従連衡の動きが加速している。9月10日の免許申請を前に、携帯電話首位のNTTドコモとADSL(非対称デジタル加入者線)大手のアッカ・ネットワークが30日、免許取得に向け提携する方向で検討していることを明らかにした。携帯2位のKDDIも筆頭株主の京セラと組むことを決めたほか、同3位のソフトバンクもADSL大手のイー・アクセスと連携。既にPHS(簡易型携帯電話)専業のウィルコムが当確線にのぼる中、残された1枠を巡る争奪戦が激しさを増すのは必至だ。

 ≪他業種の参画も≫

 ドコモとアッカは、総務省が開放を予定している、無線でありながらADSL並みの高速通信を実現する周波数2・5ギガヘルツ帯の免許取得を目指す。それぞれ「WiMAX(ワイマックス)」と呼ばれる無線技術の実証実験を進めており、基地局整備などに必要な資金を求めて、豊富な現金を持つドコモとの連携を決めた。アッカが7月に設立した新会社の資本金を増資し、アッカが5割程度、ドコモが3割程度を出資する見通し。

 総務省は、周波数の割り当てに際し、新規参入事業者の参入促進を促すため、第3世代携帯電話事業者とその関連グループには、出資比率を3分の1以下に抑えた新会社での申請しか認めない方針を固めている。

 このため、単独での免許申請の条件を満たさないドコモは、水面下で合従連衡を模索してきた。ドコモがアッカを提携相手に選んだのは、アッカは第3世代携帯電話を扱わず、総務省の免許条件を満たしていたためだ。アッカも事業化に必要な資金を単独ではまかなうことが不可能で提携相手を模索しており、ドコモの基地局設備や技術のノウハウに期待する。

 また、連合には、総務省の「3分の1」条件を満たすため、TBS、三井物産、JR東日本など通信業界以外の有力企業にも参加を呼びかけているもようだ。

 ≪ウィルコム“当確”≫

 次世代高速無線通信規格の免許をめぐっては、「次世代PHS」と呼ばれる技術を唯一扱うウィルコムが“当確”とみられている。それだけに、残る1つの椅子(いす)をめぐって、10社前後が免許取得を狙う「ワイマックス」陣営の合従連衡の動きがあわただしさを増してきた。

 ソフトバンクは、かつてADSLの販売をめぐって“犬猿の仲”となったイー・アクセスと早々と提携。KDDIは、京セラやトヨタ自動車など、いわば“身内”と連携して免許取得を狙う。

 次世代高速無線通信は、現行の第3世代携帯電話より5倍以上速い、毎秒20メガ(1メガは100万)ビット以上の高速データ通信を可能とする技術。車や電車で移動中でも高画質な動画が見られるほか、山間部での利用にも適しているとされる。パソコンや携帯ゲーム機、携帯に組み込んでの利用が想定されており、各事業者は新たな事業基盤の拡大に向け免許を求めている。
(2007.8.31/フジサンケイ ビジネスアイ)
[PR]

by fbitnews2006-6 | 2007-08-31 16:28 | 周辺機器  

<< どんな文章も“紙芝居”にする「... auの東芝端末4機種に不具合、... >>