携帯基本料戦争が勃発 NTTドコモ、きょうから半額制




 携帯電話の本格的な料金戦争が22日に始まる。携帯首位のNTTドコモは22日、すべての契約者を対象に携帯の月額基本使用料を半額にする制度をスタート。「au」を展開する2位のKDDIも同じ仕組みを9月に導入する。顧客流出を恐れる両社が相互に牽制(けんせい)し合い、値下げの応酬を繰り返したのが端緒となり、長らく本格的な料金競争がなかった携帯を巡る“銭戦”が開戦の日を迎える。

 料金戦争の口火を切ったのはドコモ。ドコモは6月26日、2年の継続利用を条件に、最も高い割引率を家族間で共有できる「ファミ割マックス」と、個人向けに1年目から基本料を37%割引く「ひとりでも割引」を新設することに決めた。

 だが、首位の宣戦布告に、KDDIが敏感に反応。7月19日、2年契約を条件に、既存・新規契約を問わず、基本使用料が半額となる「誰でも割」を9月1日から導入すると発表したのだ。 

 このプランに焦ったのがドコモ。「競争力的に対抗できない」(中村維夫社長)として、全く同じ割引制度の導入を7月27日に決め、応酬合戦はひとまず沈静化した。

 後追いながら、KDDIより先に半額の割引制度を導入するドコモは8月1日から店頭、電話での予約受付を開始。既に「多くの顧客から申し込みを頂いている」(広報部)と上々の出足。確かに、この割引制度を利用すれば、たとえば無料通話1000円分がついた月々3780円の「SSプラン」であれば1890円となり、利点は大きい。中村社長は「1000円の無料通話を引けば月800円強となり、ソフトバンクの(980円で一部時間帯を除きソフトバンク同士の携帯間通話無料の)ホワイトプランとも戦える」と競争力に、自信を示している。

 一方、半額の先べんを切ったKDDIも事前予約は「好評」(広報部)。 ただ、同社の小野寺正社長は「契約が極端に増えるわけではなく、他社に流れる契約を抑制できる」と分析。攻撃の効果に加えて、契約流出防止の防御にも効果を表すと考えているわけだ。

 もっとも、これまで料金値引きに慎重だった両社が重い腰を上げたことで、代償としてドコモで400億円、KDDIで200億円の減収要因が生じる。両社、出血覚悟の戦いは激しさを増すが、3位のソフトバンクモバイルはこの戦いを冷静に傍観する。孫正義社長がホワイトプランと家族同士の通話が無料となる「ホワイト家族24」に対して絶対の自信を示し「既に競争力は十分ある」とみているためだ。

 とはいえドコモ、KDDIともに、長期契約者にとっての利点が薄い今回の割引制度はまだ不十分としており「長期利用者を優遇する方法を考える」(中村社長)と、さらなる値引きプラン導入に含みを持たせる。それだけに、今後の料金戦争の戦線が広がるのは不可避の情勢であり、「競争は大歓迎」(孫社長)とするソフトバンクを交えた、3強の料金合戦は激しさを増しそうだ。
(2007.8.22/ フジサンケイ ビジネスアイ)
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by fbitnews2006-6 | 2007-08-22 17:33 | 周辺機器  

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