ヨドバシでダメージ、ソフマップでとどめ?――ザ・コン閉店で広がる周辺ショップの不安





●「かつては教科書だった」――“巨人”ザ・コン閉店に寂しさを感じる店員さんも


 LAOXザ・コンピュータ館(以下、ザ・コン)の地下1階にあるメイド喫茶「めいどinじゃぱん」が、9月9日の閉店をホームページで告知。添えられた文書にザ・コンが“幕を下ろす”と明記されていたことから、ザ・コン閉店の噂がネットを駆けめぐった。この件に関してラオックスはしばらくノーコメントを貫いていたが、8月3日になって、ザ・コンをいったん閉店すると正式発表。9月30日まで営業を続けるが、8月上旬にはビルと土地を売却する方針を明らかにした。

 ラオックスの広報は「ご愛顧いただいた人たちには感謝とともに、申し訳ない気持ちです。いったんの閉店という発表なので、再び秋葉原に店を出す可能性もありますが、現時点では何とも言えません。また、ビル内のお店には正式な通達にタイムラグが生じてしまい、申し訳なかった」と話す。

 めいどinじゃぱんは、ビル売却を知るのが遅れたこともあり、移転先が決まらずに閉店を余儀なくされた。店長は「正直、勘弁してくださいって感じでした。ビルを取り壊すという噂もあるので、無理に残ることも難しいです……」と肩を落とす。ただし、「年内にはグレードアップして復活したいと強く思っています。もちろん、秋葉原で」と、前向きに将来を検討している。

 ただし、ザ・コンのビルから離れると、その衝撃は一気に弱まるように感じた。近隣のショップは冷静にザ・コンの閉店を受け止めている。「3年前から噂はありました。ヨドバシカメラ マルチメディアAlibaがオープンして打撃を受けたのは確かでしょう。そしてまもなく完成するソフマップ秋葉原新本館がとどめを刺したのでは……」(某ショップ)。


 道路を挟んで向かいに建つドスパラアキバ店にも動揺はない。ただ、寂しさは感じているようだ。Windows 3.1時代からこの業界で働いているという店長は「当時のザ・コンは商品の展示から在庫管理まで、PC業界では抜きんでて優秀でした。私を含め、同業者はザ・コンを教科書にしてスキルを身に付けていったものです。ただ、時代を先取りし過ぎた感があり、ニーズが増える前に新規事業を終えることも多かった。残念ですね……」と語る。

 一方、ザ・コンから数10メートル離れたPCパーツショップ密集地では「ああ、ようやく閉店するんだって感じですね」(某PCパーツショップの店員さん)と、そっけないコメントが多かった。「そもそもザ・コンはウチとあまり競合しませんから。2年くらい前には、ザ・コンのビルにヤマダ電機が入るという噂もありました。どちらが入っても関係ないです」という。

 なお、ヤマダ電機はこの件に関して、「それは噂ですね。いまのところ、そういった計画はございません」とコメントしている。

 かつてザ・コンはアキバ電気街のランドマーク的な存在だったが、各ショップの感想から判断すると、街全体に影響を与えるほどの商業的な力はすでになくなっていたようだ。それでも、ザ・コンの裏通りや周辺にあるジャンク&中古PCショップには、少し違った不安材料もある。

●「ザ・コンの閉店は仕方ないけど、オフィスビルになるのは勘弁」

 中古PCショップが抱える不安の種は、ザ・コン跡地の使い道だ。現在、同ビルの真後ろにあるテナントの多くはシャッターを下ろしている。「もう1年も入店がないのは、ちょっと変ですよね」(イオシスあきはばら店)と、通りに店を構える営業中のショップも気にかけていた。ザ・コンのビルが売却され、裏側の店舗も同じ地主の土地になると、一帯の建物がまとめて解体され、大きなビルが建設される可能性も高くなる。

 ただ、同じブロックに建つあぷあぷ秋葉原店には、地上げなどの話は届いていないという。某ショップは「怖いのは、ザ・コン周りの跡地に商業用途以外のビルが建つことです。そうなると、PCパーツショップ密集地とコチラが分断されてしまい、人があまり来なくなってしまう。それこそ、少し前に噂されたヤマダ電機さんが入ってくれれば大助かりなんですけどね」と話す。

 とはいえ、現状ではいくら考えても将来像は見えない。イオシスあきはばら店は「各ショップが地道に営業すればいい」と前向きだ。「この通りも閉店したショップが多いですが、既存の店舗が独自のカラーを出し合えば、人の流れは途絶えないですよ。ウチも近所のライバル店と品ぞろえを変えるなどして、個性を出すようにしています。いまはノートPC向けのスーパーマルチドライブが安いですよ。大人気です!」

 段ボールに入れたMP3プレーヤーのジャンク品を大量に仕入れたあぷあぷ秋葉原店も「当面は気にしても仕方ないですね。土日は大量のジャンク品が入荷しますし、人で溢れかえるでしょう」と明るく話していた。

●違いの分かる人が買っていくCPUクーラーとキーボード

 先週の木曜日から、シグマテックのCPUクーラー4モデルが複数のショップに入荷している。それぞれ、LGA775とSocket AM2/940/939/754に対応しており、上位モデルから「XP-S964」「HDT-S1283」「HDT-S983」「HDT-S963」となる。価格は、5500円前後、5500円前後、5000円前後、3500円前後。

 「XP-S964」は銅製ヒートシンクを採用した最上位モデル。9センチファンを採用している。HDTは3本のヒートパイプがCPUに直接触れる設計になっており、「HDT-S1283」が12センチファン、「HDT-S983」と「HDT-S963」が9センチファンを搭載。HDT-S983はHDT-S963よりもヒートパイプが太い。

 4モデルのうち、最も売れ行きが期待できるのは、下から2番目のHDT-S983だという。T-ZONE.PC DIY SHOPは「上位モデルもありますが、実際に一番冷えるのはHDT-S983という噂です。ヒートパイプが太いだけでなく、フィンも厚くなっていますから。分かる人はラインアップの位置付けと関係なく、選んでいくでしょう」とのこと。

 同じく“分かる人が選んで買う”という、キーボードも木曜日に登場している。ダイヤテックの「FILCO Majestouch click tactile」で、価格は1万円弱。独Cherry製の通称“青軸”キースイッチを採用した日本語キーボードだ。

 パソコンショップ・アークは「メカニカルキーボードで有名な“黒軸”はタイプ感が重く“もっさり”していますが、青軸は軽快に“カチャカチャ”いう感触です。いかにもメカニカルという打ち心地を求めて買っていく人が多いですね」と話す。

●3Dゲームが“フルバンドル”のグラフィックスカードが増えている

 先週の金曜日、Sapphireのグラフィックスカード「RADEON HD 2600XT 256MB GDDR3 w/ZALMAN VF900」が複数のショップに入荷した。価格は1万9000円前後で、在庫はやや少数。

 RADEON HD 2600XT 256MB GDDR3 w/ZALMAN VF900は、ザルマン製のVGAクーラー「VF900」を標準で搭載したRADEON HD 2600 XT搭載カード。DDR3メモリを256Mバイト積んでいる。加えて、DirectX 10対応の3Dゲーム「CALL of JUAREZ」をフルバンドルしているのが特徴だ。

 グラフィックスカードには、3Dゲームのお試し版をオマケに付けたり、推奨ゲームのキャラクターをパッケージにプリントしたモデルが多数出回っている。しかし、ゲームがフルで楽しめるソフトを付属するケースはいままで少なかった。

 ただし、ユーザーからの反響は小さい。某ショップは「DirectX 10環境の普及をめざしてか、最近になってゲームのフルバンドルは増えていますね。でもDDR3メモリ搭載のRADEON HD 2600 XTカードを3Dゲームのために購入するかはちょっと微妙。せめてDDR4メモリタイプに絞るべきでしょう」と話す。

 一方、今後のブレイクを予想するコメントも聞いた。T-ZONE.PC DIY SHOPは「正直、グラフィックスカードのパッケージにゲームのロゴが付いていても、何のインパクトもありません。おそらく、ゲームをフルバンドルしていること自体に気付いていない人が多いのではないでしょうか。売り手がもっと努力してアピールすれば、人気が出てくるのかも」と気合いを入れていた。
(2007.8.6/+D PC USER)
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by fbitnews2006-6 | 2007-08-06 16:37 | PC  

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