高齢者向け携帯人気「フル生産」 ドコモ「団塊の勢いすごい」





NTTドコモが8月に発売する「らくらくホンIV」。GPSによる経路検索(ナビ)を無料化するなど、高機能と使いやすさの両立を進めた

 表示が見やすく、簡単に操作できる高齢者向け携帯電話の市場が、じわじわと広がっている。NTTドコモの「らくらくホン」シリーズは累計1000万台を突破。来月発売する新端末は初めてGPS(全地球測位システム)を搭載し、使いやすさと高機能の両立を目指す。高齢者の社会参加が広がる中、携帯電話各社は高齢者を新たな顧客層とみて販売競争に力を入れている。
 「団塊世代の勢いはすごい。需要を読み違えていた。今は商品が足りなくてフル生産している」
 ドコモの中村維夫社長がこう語るように、らくらくホンは顧客数が伸び悩む同社の救世主となった。平成11年10月に1号機を発売し、今年6月末には累計1059万台に達した。現在、600万台超が稼働中で、ドコモの10台に1台以上がらくらくホンという計算だ。
 今月12日に発表したシリーズ10機種目の「らくらくホンIV」は、GPSによる経路検索(ナビ)を無料提供し、自分の居場所を家族らにメールで知らせる機能も備えるなど、従来以上に高性能化した。
 もともと、このシリーズは、3つの登録番号へワンタッチでかけられる専用ボタンや大きく見やすい文字などを共通仕様とし、使いやすさを追求してきた。しかし、その後、高齢者から「メールやカメラで家族と交流を楽しみたい」などの要望が強まり、(1)通話専用(2)通話とメール(3)高機能-の3タイプを取りそろえることにした。
 一方、若者向けの販売戦略で好調のKDDI(au)は17年6月から「簡単ケータイ」シリーズを展開。9月発売予定の5機種目は、着信相手の名前やメールの文章を音声で読み上げたり、通話相手の声を聞きやすく変換する機能を備える。
 ソフトバンクは初めて50歳代の熟年層以上をターゲットとする端末「GENT(ジェント)」を今月下旬に発売し、高齢者市場に参入する。従来の人気機種をベースに、文字を大きく読みやすくし、操作性も簡易化。若者向けに劣らないデザイン性が自慢だ。
 高齢者層は今後も長寿化などで確実に増えるうえ、携帯を持っていない割合が比較的高く、携帯電話会社には新規開拓の余地が大きい。端末の差別化によって他社からの乗り換え需要も見込める有望市場だ。各社とも「ただ簡単なだけでなく、利用シーンに合わせて使いやすさを追求する」(KDDI)などと端末開発の独自性を競っている。
(2007.7.15/産経新聞)
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by fbitnews2006-6 | 2007-07-15 19:06 | 周辺機器  

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