AMD、次世代モバイルCPU「Griffin」とプラットフォーム「Puma」を発表




●モバイル向けにゼロから設計されたCPU

 Griffinは、従来のようにデスクトップ向け製品の発熱や消費電力を抑えただけの改良版ではなく、初めてモバイル用途に向けて完全に新規設計されたプロセッサ。同社ジャパン・エンジニアリング・ラボ所長の福井健人氏によれば、同社のプロセッサはモジュラー形式を採用し、コンポーネントレベルで機能の追加などが楽に行なえる設計となっており、Griffinでもモジュラーレベルで流用したところはあるが、モバイル専用に新規設計したものという。

 なお、Griffinは、ライオンの胴体と鷲の頭と羽を持つギリシャ神話に登場する空想の獣で、ライオンの力強さと鷲の機動力を示唆するコードネームとなっている。

 製造プロセスは65nm SOIで、既存のTurion 64同様、2つのCPUコアとDDR2/HyperTransport 3コントローラを内蔵。L2キャッシュの容量は1MBから2MB(1MB×2)に拡張されている。

 消費電力を抑えるため、2つのコアとノースブリッジ部は独立して電圧を制御可能。また、いずれのCPUコアも、独立してフルスピードから停止まで1/8刻みで9段階に周波数を変更できる。また、C4(Deeper Sleep)ステートが追加された。

 HyperTransportはバージョン3だが、モバイル向けに拡張され、CPUコアごとにリンクをx16/8/4/2/接続停止の5段階に変更できるようになっており、性能向上と省電力を両立させた。

 メモリコントローラも改良され、DRAMプリフェッチ機能の追加や、省電力の最適化がなされた。また、温度センサーにより、メモリやCPUの温度が一定以上になると、性能を落として、発熱を抑えるようになっている。

●DirectX 10対応GPU内蔵チップセット


 このGriffinに対応するプラットフォームとして、RS780M+SB700チップセットで構成されるPumaが用意。

 ノースブリッジにはGPU機能とPCI Express Generation 2コントローラなどが内蔵。GPUはRadeon HD 2000シリーズをベースとしたDirectX 10世代のもの。ビデオメモリはUMA(メインメモリ共有)と、ローカルメモリの両方に対応。2つの独立したディスプレイコントローラを内蔵し、D-Sub15ピン、TV、DVI、HDMIに加え、新規格であるDisplayPortにも対応する。

 新機能として「PowerXPress」と呼ばれるGPU切り替え機能を搭載。外付けGPU搭載機では、バッテリ駆動時は内蔵GPU、AC電源利用時は外付けGPUに再起動なしで自動的に切り替わる。なお、現時点ではPowerXPressに対応するのは、AMD製GPUのみとなる予定。

 このほか、Radeon HD 2600相当の動画高画質化エンジンが搭載される。

 SB700にはNANDフラッシュメモリ用の専用バスが用意されており、フラッシュメモリを搭載することで、Windows VistaのReadyBoost/ReadyDrive用に利用できる。Intel製品と違い、フラッシュメモリやコントローラはノートPCメーカーが独自に選択できる。

 このほか、USB 2.0×14、シリアルATA×6、パラレルATA、PCIインターフェイスを内蔵する。

 Pumaプラットフォームは、ノートPC市場でメインとなる15型クラスの製品をターゲットにしたもの。現行のTurion 64(65nm)では5時間程度のバッテリ駆動時間を実現しているが、Pumaではそれ以上の長時間駆動が可能になると言う。

 Griffinは、UMCP用などTDPを下げたバージョンも製品化可能だが、市場の動向/需要を見て判断するとしている。
(2007.5.18/ impress Watch)
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by fbitnews2006-6 | 2007-05-18 17:37 | 周辺機器  

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