ランディングページにおけるクリエイティブの基礎





2007年3月中旬の時点で「ローン」というキーワードで調査した結果、オーバーチュア・スポンサードサーチの上位7件まで全て、最適化されたランディングページによる広告が出稿されていた。1年前であれば考えられなかった事態である。ここ半年間程度でポストクリック(広告クリック後)の重要性について社会的認知度が高まってきているようだ。最適化されたランディングページとあわせた出稿も多く見られるようになり、市場は成熟期を迎えている。


ランディングページ最適化(以下 LPO)において、重要なポイントはユーザーを「素早く」「的確に」「コンバージョンへ導く」という要素に集約されるだろう。SEM の中で LPO は特殊な位置を占めており、デザインという視覚要素が関わってくる数少ないジャンルの一つである。また、コンバージョンの数値によってユーザーの嗜好度やランディングページのクリエイティブの有効性が測られるという、デザインの中でも特殊な位置を占めるジャンルである。今回は LPO のデザイン的側面から話を進めてみたい。

デザインとは何かといった大枠の話はおく事にするが、LPO における有効なクリエイティブとは何かという問いに答えるためには、Web デザインとは情報伝達の一手段であるという原点まで立ち戻る必要がある。

デザインはアートではないと言い切ってしまうと各方面から異論があるだろうが、LPO におけるデザインはアートではない。何故なら、哲学的感銘やブランディングのためのイメージ広告が主目的ではなく、企業がユーザーに伝えるべき訴求ポイントを素早く正確に伝える事が主目的となるからだ。なおかつ数値で価値を測られるという点から考えても、商業デザインの中で最も先鋭化された形でユーザーの意志を反映する媒体と言って差し支えないだろう。

どんなにアーティスティックなデザインであっても、ユーザーがコンバージョンしなければ価値が無い。ここまでシビアに数値によってコンテンツ内容やデザインを測られる媒体はほかに類を見ない。

商業デザインにおいて重要な点は、顧客のメッセージをユーザーに最も伝わり易い形で視覚化するという所にある。テキストで書けば400文字500文字を費やすコンテンツを、写真やアイコンなど画像化する事で情報が圧縮される。さらにテキストのみ、画像のみよりも、テキストと画像を組合わせる事で情報伝達力は倍増する。デザインとは伝達するべき情報量を圧縮し、伝達力を最大化する技術である。ランディングページにおいては、この伝達力の最大化が鍵となる。

検索エンジンから辿り着いたユーザーは8秒で40~60%が直帰する(Marketing Sherpa 調査)というデータを見ても、見て数秒で理解できないページはユーザーに訴える時間さえ与えて貰えない。8秒という短時間の間に訴求ポイントを精確に伝達し、ユーザーを動かさなければならない。そのために LPO では情報の瞬発力を最大限に引き出すデザインが必要とされる。

一瞬で勝負可能な伝達力の高いデザインとは何を指すのだろうか?具体的に言えば、ローディングに数秒かかるのは、すでに不要な情報ノイズと言っていいだろう。感覚刺激を主体とした、マウスに付随して動くイメージなどもユーザーにとっては無駄な情報である。

また、このような表現におけるノイズだけではなくコンテンツそのものについても、訴求ポイントと関係ない関連商品情報を大量に詰め込んでみたり、検索キーワードから想定されるモチベーションのユーザーに不必要なコンテンツは全てノイズと見なされる。あれもこれもといった無駄な色気こそが情報ノイズとなりコンテンツの質を下げ、ユーザーを取りこぼす原因となる。

今後は単にユーザーに情報を提示すれば良いという状態から脱却し、基礎を踏まえたデザインを施す事が今後ますます重要となる。LPO の訴求ポイント内で配置的に美しいからという理由で文字を極小にし、読めない情報を提供していたりしないだろうか?他部署との兼ね合いから付け加えた余計なグラフなどは無いだろうか?今一度 LPO の内容を精査し、広告費に見合った成果の上がるページにブラッシュアップしてみてはいかがだろうか。(2007.4.18/SEMリサーチ)
[PR]

by fbitnews2006-6 | 2007-04-18 20:27 | インターネット総合  

<< Google、「PowerPo... 「Intel Ultra Mo... >>