絶好調の光ファイバー・IP電話も急進、伸び悩む直収電話に迫る


 FTTH(家庭用光ファイバー通信サービス)の回線契約数は2006年12月末で794.0万。800万契約超えが目前に迫った。総務省が公表した「電気通信事業分野の競争状況」のデータで明らかになった。同データではDSL(デジタル加入者線)、電話、携帯電話の契約数も公開しており、「03」などの0AB~J番号が使える電話ではFTTHのIP電話が急伸し、NTT東西の加入電話サービスを除く固定電話のサービスでは先行する直収電話に迫っていることが判明した。(日経マーケット・アクセス)

■順調に伸びるFTTHサービス、DSLは微減

 ブロードバンドの契約数では、一世を風靡(ふうび)したDSLが2006年3月末の1452万契約をピークに減少に転じ、2006年12月末には1424万契約になった。この中でソフトバンクBB(BBテクノロジーから3月31日に社名変更)(Yahoo! BB)だけはシェアを34.8%から36.3%に上げ、7万契約ほど積み増している。

 一方、FTTHは好調を続けている。2006年度第3四半期(10~12月)は前期から78.6万契約増やして794.0万契約になった。ただし、電力系事業者、USENなどはシェアを減らした。一方、NTT東日本のシェアは1.1ポイント上がって37.5%、NTT西日本のシェアは0.4ポイント上がって30.0%とNTT東西の“一人勝ち”の模様が濃くなっている。

 内訳を見てみると戸建てとビジネス向けのFTTHではNTT東西のシェアはあまり変わっていない。両社合わせたシェアは76.0%から76.4%に上がっただけだ。一方、集合住宅向けでは両社の伸びが大きい。52.6%から55.5%にシェアを上げた。かつて集合住宅向けFTTHでトップだったUSENは、2006年9月~12月の3カ月間でシェアを1.3ポイントを減らし、14.7%になった。東京電力のFTTH事業を統合したKDDIも振るわない。

■加入電話からFTTHのIP電話への移行も鮮明に

 固定電話サービスは「03」「06」などの市外局番が使える0AB~J番号のサービスと、「050」で始まる電話番号のサービスに2分される。このうち「050」は補助的に使われることがほとんどであり、市場的に重要なのは0AB~Jのサービスである。具体的にはNTT東西の加入電話/ISDNサービス、加入電話用のメタル線を使って他社がサービスを行う直収電話サービス、0AB~J対応のIP電話、CATV電話が主なものだ。この中でIP電話で0AB~J番号を使うにはFTTHが必要なので、これは実質的にFTTHのIP電話サービスに相当している。

 0AB~Jの固定電話全体は微減を続けている。他の電話サービスの集計を始めた2003年3月末では合計6077万契約あったのが2006年12月末には5937万契約になった。特にNTT東西の加入電話は同期間に6031万契約から5114万契約へと大きく契約数を減らした。0AB~Jの電話全体におけるシェアも86.1%に落ちた。

 代わって2005年ころを中心に急増したのが直収電話だったが2006年には失速。2006年9月末から2006年12月末までの増分は19万契約に過ぎない。一方、FTTHのIP電話は同期間に65万契約増やして335万契約になった。加入電話の減少分の多くがFTTHに移っているという図式だ。また、FTTHのIP電話の増分はFTTHの契約数増分の約8割に達する。FTTH契約者の大半がIP電話に移行していることが見て取れる。

 加入電話を含んだ0AB~J番号における事業者別シェアを見るとNTT東日本が0.2ポイント下げて45.0%、NTT西日本が0.3ポイント下げて45.4%。両社のシェアは少しずつ減っているものの、いまだに合計90%以上を堅持している。

 IP電話全体では依然として050番号の方が0AB~J番号の3倍以上と多い。050番号のユーザーの大半はADSLユーザーだが、ADSLが減少に転じているのに対して、わずかながら伸び続けている。事業者別シェアを見ると、FTTHユーザーでシェアを大きく伸ばしているOCNを運営するNTTコミュニケーションズの伸びが目立つ。FTTHユーザーの一部が050番号も契約しているということだろう。
(2007.4.9/日本経済新聞)
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by fbitnews2006-6 | 2007-04-09 09:48 | インターネット総合  

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