「ワンセグ」じわり普及 放送と通信連携、手探り否めず

 携帯端末向けの地上デジタル放送「ワンセグ」が4月1日に始まって8カ月以上が過ぎ、徐々に普及のきざしをみせ始めた。ワンセグ対応携帯電話の累計出荷台数は9月末に200万台を突破。通信と放送の連携を軸に、民放テレビ局と携帯電話各社も具体的なサービス提供に動き出している。ただ、手探り状態は否めず、本格的な利用拡大にはまだ時間がかかりそうだ。(冨岡耕)

 NTTドコモと日本テレビは、10月から4番組で具体的な連携を開始した。人気アニメ番組「砂沙美☆魔法少女クラブ」は、テレビ放送と同時に、ドコモの一部の携帯端末でダウンロードして視聴できる。バラエティー番組ではアイドル候補に対し、視聴者がワンセグのデータ放送を利用した投票も可能だ。

 KDDI(au)も民放各社と連携するほか、吉本興業の所属タレントを起用した視聴者参加型番組を制作するなど、“放送事業”進出に意欲をみせている。

 テレビ局側は「放送では限りがある情報も、通信を利用すると無尽蔵に伝えられる」(民放幹部)と強調。各局とも特徴のある付加価値サービスで競い合っている。

 ところが、KDDIとテレビ朝日が8日発表した実験結果によると、対応端末を持ちながらワンセグサービスを月1回以上利用するユーザーの割合は53%止まり。総視聴時間は家庭用テレビの約30分の1にすぎない。

 制度上の課題もある。現在、ワンセグは家庭用テレビ番組と同じ内容、同じ時間でしか放送できず、広告収入の拡大につながりにくい。携帯各社は対応端末が増えても通信料が増えなければ、開発費だけが積み重なり、稼ぎが減りかねない。

 総務省は平成20年度をめどに専用番組の解禁を検討。将来的には携帯専用の有料番組などマルチメディア放送も視野に入れており、通信と放送の両業界が手を取り合って新たなビジネスモデルを確立できるか、注目が集まっている。(2006.12.9/産経新聞)
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by fbitnews2006-6 | 2006-12-10 00:27 | インターネット総合  

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