携帯電話 電池回収…費用は30億~40億円に


 NTTドコモ用の三菱電機製端末「FOMA D902i」に搭載された電池パックが異常発熱を起こして大量回収されることになった。発熱の原因は電池を供給した三洋電機の製造工程にあったが、ドコモ、三菱電機とも半年以上前に異常を把握していながら、問題を公表せず、被害が広がった。利用者の安全軽視ともいえ、10月の番号継続制導入後、契約者を他社に奪われているドコモにとっては、信頼低下でさらに顧客を失いかねない事態だ。
 三洋によると、回収費用は総額で30億~40億円にのぼる見通しで、今後はそれをどう分担するかが焦点となる。
 ドコモと三菱電機は7日開いた会見で、異常発熱の前兆となる電池故障が今年5月までに、11件あったことを明らかにした。5月の時点で原因をおおかた把握していながら回収しなかったことについて三菱電機の伊藤善文副社長は「判断ミスだった」と認めた。当時はけがの報告がなかったため、個別の回収・交換で済ませていたという。
 ドコモは新規契約から解約を引いた契約者の純増数が11月、93年のサービス開始以来初めて純減となった。新機種の導入などで巻き返しに本腰をいれようとしていた矢先に、商品の安全性にかかわる問題をメーカー任せにしていた姿勢が露呈し、顧客離れに拍車がかかる恐れもある。
 リチウムイオン電池をめぐっては、国内外の主要パソコン(PC)メーカー向けにソニーが供給した電池パックで過熱・発火が起き、夏以降、回収が相次いだ。安全性で注目が集まっていたわけだが、ドコモなど3社は11月にやけどを伴う事故が起きるまで対応を先送りした。
 今回の回収は、経営危機に直面している三洋電機にとっても、さらなる深傷になりかねない。携帯電話向け充電池で三洋は国内で約90%、全世界で約40%の市場シェアを占めるトップメーカー。事業の絞り込みを進める中でも、電池事業は、今後も安定的に収益を見込める主力事業と位置づけていた。
 電池を実際に製造したのは三洋電機の連結子会社である「三洋ジーエスソフトエナジー」(本社・京都市)。三洋本体の技術で製造した充電池には問題がないといい、三洋ジーエスで他の端末向けに製造された電池も工程が異なることから、「同じトラブルが起きる恐れはない」と三洋は説明している
(2006.12.8/毎日新聞)
[PR]

by fbitnews2006-6 | 2006-12-08 19:29 | 周辺機器  

<< ノキア、フルキーボードを備えた... Picasaウェブアルバム日本... >>