今買うVista対応PC、お得なアップグレードのチェックポイントは?



 Windowsでは約5年ぶりの新OS「Windows Vista」がいよいよ登場する。すでに10月末から、パッケージソフトの予約や新規購入者向けの優待アップグレードキャンペーンなどがスタート。一般向けの発売日も、07年1月30日に正式決定した。新OS搭載モデル発売まであと2か月。量販店やメーカーも「Vista対応PC」の宣伝に本腰を入れ始めた。新OS登場まで「待つ」のが賢明なのか? それともデパートのバーゲンやタイムセールのように、発売直前のタイミングをうまく活用したほうが得なのか? 「BCNランキング」による直近の売上動向と、各社のアップグレードキャンペーン内容などをまとめた。



●「Vista対応」を示す2つの名称――「Capable」と「Premiam ready」

 マイクロソフトは、次期OS「Vista」が動作するPCの条件として、「800MHz以上の最新プロセッサ」「512MBのメモリ」「DirectX 9対応のグラフィックプロセッサ」の3つを挙げている。これらを満たして、PCメーカーがVista対応ドライバを提供することが約束されている機種が「Windows Vista Capable PC」のロゴを取得でき、新OSに移行できる。

 もう一つ、Vistaから新しく採用される半透明表示のユーザーインターフェイス「Windows Aero」などが利用可能なPCに与えられる「Windows Vista Premium Ready PC」という認定もある。要求される動作条件は「1GBのメモリ」「40GBのHDD容量と15GBの空き容量」「DVD-ROMドライブ」など多岐にわたり、ハードルはより高くなる。

 「Windows Vista」日本語版は、機能やターゲットの違いによって、「Windows Vista Home Basic」、Windows Aeroなどの新機能に対応した「Windows Vista Home Premium」、ビジネス向けの「Windows Vista Business」、すべての機能を搭載した最上位版「Windows Vista Ultimate」など5つのエディション(種類)がある。

 個人向けでは、一番グレードの低い「Home Basic」ではなく、Vistaならではの新機能が利用できる「Home Premium」が事実上のスタンダードとなるとみられている。Vistaへの移行を前提に、今PCを選ぶなら、多少値が張っても「Windows Vista Premium Ready PC」を選びたい。実際にアップグレードするかどうかはさておき、対応可能な機種を選んでおけば安心だ。

●お得にアップグレードするならMCE搭載モデル

 さらに、マイクロソフトと各PCメーカーが共催する「今なら、どちらも安心アップグレードプログラム」を利用し、キャンペーン期間中に申し込めば、優待価格でアップグレード可能なモデルもある。ただし、下は0円から1万円以上まで、メーカーやOSの組み合わせによって、アップグレード料金はまちまち。

 今回の優待アップグレードキャンペーンで特徴的なのは、直販メーカーやショップオリジナルブランドPCを中心に、「Windows XP Media Center Edition(MCE)」から「Windows Vista Home Premium」のアップグレード料金を「無料」「5000円以下」といった低価格に設定していること。対して、国内の主要メーカーでは、搭載OSにかかわらず、「Home Premium」へのアップグレードは、1万円前後から1万4800円と高めの設定だ。

 いずれにせよ、有利にアップグレードできるのはWindows XPの「MCE」から。これを見越して一部のメーカーでは、搭載OSを無料または割安で「MCE」に変更できるキャンペーンを展開。主にPC上級者を対象に「Vistaに移行するならMCE搭載モデルがお得」というメッセージを打ち出している。Vistaへのアップグレードを前提に、この時期PCを選ぶなら、こうしたアップグレード料金も視野に入れておきたい。

●今のうちに買ったほうが得な場合も?

 アップグレードがお得にできる「MCE」だが、実際は少数派。「BCNランキング」10月のデータでは、デスクトップPCでは「Windows XP Home」搭載モデルが82.0%を占め、「MCE」は10.1%だった。ノートPCではMCE搭載モデルはわずか0.6%。日本国内では「Windows XP Media Center Edition」の存在感はいまひとつのようだ。06年10月の機種別販売台数ランキングでも、デスクトップPC、ノートPCともに、上位5位以内はすべてWindows XP Home搭載モデルが占めた。さらに、上位5機種ではVistaの「Home Premium」に標準仕様のまま移行できる「Windows Vista Premium Ready PC」は、まだそれぞれ1機種がランクインするに留まっている。

 そもそも「Windows Vista Premium Ready PC」が要求する「1GBのメモリ」を最初から搭載している機種は少ないからだが、メモリを増設するだけで、「Windows Vista Premium Ready PC」相当になるモデルは多い。その点は購入前に確認しておきたい。

 現在の税抜き平均単価はデスクトップPC、ノートPCともに13万円台。最も販売台数の多いボリュームは10万以上20万円未満の価格帯だ。デスクトップPCでは58.8%、ノートPCはその価格帯の製品だけで全体の79.5%と半数以上を占める。Vistaではメモリ容量だけではなく、必要とされるCPUやグラフィックの性能なども上がり、PCの価格は全体的に底上げされることになりそう。できるだけ低価格でPCを手に入れたいなら、XP搭載モデルが潤沢に出回っている今、買っておいたほうが、結果的にはお得だったということも起こりそうだ。



(2006.11.16/BCN)
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by fbitnews2006-6 | 2006-11-16 15:57 | PC  

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