シーテックジャパン開幕 ブルーレイ「本家」登場

■ソニー、信頼回復へ正念場 開幕日に発表、来場者くぎ付け

 アジア最大のIT(情報技術)・エレクトロニクス機器の展示会「CEATEC(シーテック) JAPAN 2006」が3日、千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した。7日まで。

 《12月に録再機発売》

 詰め掛けた来場者の関心をひときわ集めたのがソニー。次世代DVD規格「ブルーレイディスク(BD)」を提唱し、中心的存在としてけん引してきたが、中核商品となるBD録画再生機の発表をシーテックの初日にぶつけてきた。2006年度第1四半期(4~6月)決算で黒字転換を果たし、“復活”を印象付けながらも、リチウムイオン電池のリコール問題など逆風にさらされ、早くも失速が懸念されている同社にとって、次世代DVDの規格争いは絶対に譲れない一戦でもある。

 規格争いをめぐっては、ライバルの「HD DVD」陣営の東芝がすでに今年7月に録画再生機を発売。BD陣営でも、松下電器産業がすでに商品発表を行い、ソニーは“真打ち”として登場した。

 発表したのは、ハードディスクドライブ(HDD)搭載の2機種で、12月8日から順次発売する。オープン価格だが、HDD容量が500ギガバイトの「BDZ-V9」が30万円前後、250ギガバイトの「V7」が25万円前後となる見込み。月間販売台数目標は2機種合計で1万台を計画している。地上デジタル放送ならディスク容量が50ギガバイトの2層式で約6時間の録画が可能。HDDに録画したハイビジョン映像をディスクに最大4倍速でダビングすることができる。

 「良い商品ができた。(これで)お客さんも迷うことはない。新しい映像、最高の音質を楽しめる環境を提供し続けていきたい」。発表会で西谷清コーポレート・エグゼクティブSVPは、こう意気込んだ。

 《ライバルひしめく》

 同社は7月に発表した第1四半期決算で最終利益323億円を上げ、前年同期の73億円の赤字から黒字転換を果たした。けん引役は、昨年秋に発売を開始した液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」。業績不振の元凶だった本業のエレクトロニクス部門は、「回復の道を確実に歩んでいる」(大根田伸行CFO)と、手応えをつかんだばかりだった。

 しかし、今年8月半ばノート型パソコンなどに搭載されたリチウムイオン電池による過熱発火事故が発覚。全世界での回収は数百万台以上に上るため、「ばく大なリコール費用により大幅な業績下方修正は避けられない」(準大手証券アナリスト)。業績回復を受け一時は5300円台まで上昇した株価も、最近は4600円前後に低迷している。業績以上に深刻なのは、創業から60年もの長きにわたって築き上げてきた「ソニーブランド」の信頼が失われたことだ。

 1980年代に繰り広げられたビデオテープの規格戦争で、ソニーの「ベータ」は、松下、日本ビクターなどの「VHS」に惨敗した。しかも、今回は同じBD陣営内でもライバルがひしめき合っており、競争はさらにし烈だ。

 しかし、こうした中で、消費者の支持を集め、BDにおける「ソニーブランド」を確立できれば、リコール問題で失った信頼の回復にもつながる。シーテックで本格的に幕を開けた規格争いは、ソニーにとって、まさに正念場といえそうだ。(松元洋平)

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 ■華やか家電支える 部品メーカー競演

 3日開幕した「シーテック・ジャパン2006」。ソニーの次世代DVD録画再生機やキヤノンと東芝が共同で開発するSED(表面電界ディスプレー)テレビの55型が登場するなど家電メーカーの新製品が華やかに展示されるなか、それを支える部品メーカーも多数参加しユニークな製品を発表するなど、その技術力を競っている。

 電子回路の接続部品、コネクターで世界最大手のタイコエレクトロニクスグループのブースでは、タッチパネル・システムズ(横浜市港北区)が開発した、対戦ゲームのできる屋根型のタッチパネルを参考展示した。

 従来は平面のパネルにしか対応できない赤外線を利用していたが、ゲームなどに利用される超音波をパネル上にはわせる方式で、球体など平面以外のパネルが製作できるようにした。このほか、半導体製造装置などで使われる部品なども出展した。

 同社製品企画部の庄司千香さんは、「博物館やショールームなどで対面型のサービスに活用できる。他に提案があれば実用化も検討したい」と、訪れた顧客からの反応に期待を示していた。
(2006.10.4/フジサンケイ ビジネスアイ)
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by fbitnews2006-6 | 2006-10-04 11:45 | 周辺機器  

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