デジタルTV向けポータル「アクトビラ」が来年2月開始

テレビポータルサービス株式会社は2日、ブロードバンド対応のデジタルテレビ向けのポータルサービス「アクトビラ」を2007年2月1日より開始すると発表。サービスの概要やロゴマークなどを公開した。

 テレビポータルサービスは松下電器(出資比率35%)、So-net(同25%)、ソニー(同10%)、シャープ(同10%)、東芝(同10%)、日立(同10%)の6社共同出資により設立された事業会社。資本金は10億円。これまでは松下電器の「Tナビ」や、So-netの「TVホーム」など、各メーカーが独自にブロードバンド対応テレビ向けにコンテンツ配信を行なってきたが、それらが今後「アクトビラ」に統合されることになる。

 インターネットを介したデジタルテレビ向けのコンテンツ配信については、2003年4月にシャープ、ソニー、東芝、日立、松下電器の5社が発起人となり「デジタルテレビ情報化研究会」を設立。約70社が会員企業として参加し、HTMLをベースとしたテレビ向け通信の標準仕様策定を実施。端末仕様書として2004年4月にブラウザ機能を、2005年4月に音声再生や印刷、ファイルのアップ/ダウンロードなどの拡張機能を策定。2007年4月にはストリーミング機能が公開される予定。

 これとともに、シャープ、ソニー、東芝、日立、松下電器は2006年2月に「DTVポータル検討ワーキンググループ」を設立。テレビ向けポータルのあり方として、端末技術仕様の検討やポータル事業形態の検討を重ね、6月にSo-netを加えた6社でテレビポータルサービス株式会社の設立に至った。

■ アクトビラの概要

 2007年2月1日にスタートする「アクトビラ」は、サービス開始当初、画像とテキストによるサービスを提供。さらにデジタルテレビ情報化研究会が策定した仕様に沿って、2007年度中にはストリーミングのVODサービスを提供予定。2008年度中にはダウンロード/蓄積型の映像配信サービスを実施するという。

 ISPやブロードバンド回線の種類などを問わずに利用できるサービスであり、登録料や利用料は無料になる予定。ただし、VODコンテンツなどの有料サービスも予定されており、「クレジットカードだけでなく、様々な決済方法をサポートしていきたい」(大野誠一社長)という。

 映像配信には、家電向けの著作権保護技術として開発が進められている新DRM「Marlin」を採用。米Intertrustや松下電器、Philips、Samsung、ソニーの5社が共通仕様を策定する「Marlin Joint Development Association(Marlin JDA)」を2005年1月に設立している。柔軟でプログラムサイズが小さいことなどが特徴で、「CEATEC JAPAN 2006」ではDRMの解説や、HDコンテンツの配信デモなどをプラットフォームビジネスアリーナ テレビポータルゾーンにて実施するという。

 アクトビラに対応したテレビでは、リモコンに専用ボタンが用意され、それを押すだけでアクトビラのコンテンツが楽しめる。サービス開始当初はTナビなどと同様にHTMLベースのデータが提供され、ニュースや天気予報、株価、グルメなどの生活関連情報が静止画と文字で提供される。動画コンテンツの詳細は未定だが、デジタルテレビ情報化研究会ではコーデックとしてMPEG-2とMPEG-4 AVC/H.264を標準仕様として策定する見込み。

 アクトビラで閲覧できるサイトは制限されており、専用コンテンツがメインとなる。ただし、各サービス事業者からオープンにコンテンツ配信の参画は受け付ける。その後、共通プラットフォームであるテレビポータルがコンテンツを審査し、クリアしたものが配信される。「安心、安全な情報のみを提供するクローズドなサービスになる。これはテレビに対して誰もが抱いている安心、安全というイメージを継承するもので、家族の誰もが安心して楽しめるネットワークを作る予定」(大野社長)という。

 審査以外でも、テレビポータルは各機器の認証システムや、コンテンツのガイドライン作成、クローズドなコンテンツ空間のマネジメント、端末ガイドラインの作成、UIの研究、DRMの運用などを行なう予定。また、メーカーやコンテンツホルダに向けて接続テストやコンテンツテストの場も提供するという。

■ 「ネット対応テレビの7~8割をアクトビラ対応へ」

 サービスに対応したテレビは今後リリースされる予定だが、既発売のモデルでも「デジタルテレビ情報化研究会の仕様に沿ったものならば対応している」という。具体的には松下電器のTナビに対応した「VIERA」の各モデルは、既にアクトビラをサポートしているとする。ただし、今後開始される動画配信などはサポートしていない。「各メーカーから対応STBが発売されることも期待している」(大野社長)とした。

 大野社長は、2007年2月のサービス開始時点での対応テレビの台数や、対象ユーザー数、参画するコンテンツホルダの数などの詳細については「サービス開始前後に明らかにしたい」と明言を避けた。しかし、対応テレビの見込みとして「早い段階で国内のデジタルテレビマーケットにおける過半数のモデルがネットワーク対応すると考えており、その中の7~8割が対応してくれるよう願っている」と語る。

 なお、現在のネットワーク対応テレビにおいて、出荷台数に対するネットワークへの接続率は10~15%と低い。この点について大野社長は「今までは各メーカーでネットワーク機能の認知/普及促進への取り組みがバラバラだった。しかし、アクトビラに統合することで普及浸透を進められると考えている。また、動画配信が具体的になれば、接続を検討するユーザーも増えてくるだろう」と予測する。

 CATV業者が展開しているVODサービスとの関連については「積極的に協議を行ない、条件が合致すれば、アクトビラ向けにもサービスやコンテンツを提供してもらえるよう、話し合いをしていきたい」と語った。

(2006.10.4/impress Watch)
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by fbitnews2006-6 | 2006-10-04 05:35 | インターネット総合  

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