Cingular、HP情報漏えい問題で探偵社を提訴

Verizon Wirelessに続いてCingularも探偵社を提訴。Sprint Nextelもプリテキスティングの被害に遭った可能性が出てきた。

 携帯電話事業者の米Cingular Wirelessは9月29日、顧客であるCNET News.com記者の情報に不正アクセスしたとして、探偵社CAS Agencyを提訴した。CAS Agencyは、Hewlett-Packard(HP)取締役会の機密情報漏えい問題の調査を請け負っていた。

 アトランタ連邦地裁に起こされたこの訴訟は、CAS Agencyと同社社員チャールズ・ケリー氏を被告としている。Cingularは、CAS AgencyがHP取締役会で話し合われた内容を報じたCNETの記者、ドーン・カワモト氏の記録を不正入手したと主張している。

 Cingularは、9月28日に開かれた下院公聴会で、CASがカワモト氏の記録にアクセスしたことを確認した。Cingularは、同社はこのほか、自社顧客の記録の不正入手および販売を試みたと主張しており、100人の個人と100社を身元不詳の被告「John Doe」として訴えた。なおCASならびにケリー氏からは、本稿掲載時までにコメントを得られなかった。

 AT&TとBellSouthの合弁事業であるCingularは、HPの社内調査に協力した企業を提訴した携帯電話事業者として2社目となる。9月28日、Verizon CommunicationsとVodafone Groupとの合弁事業Verizon Wirelessは、HP社内調査の一環でVerizon顧客の携帯電話記録を入手したとして20人の身元不詳者をニュージャージー連邦地裁に提訴した。

 HPスキャンダルが露呈する以前から、携帯電話事業者は詐欺的な方法で顧客の通話記録を入手する、「プリテキスティング」と呼ばれる行為に及ぶ企業に厳しい姿勢で臨んできた。

 VerizonとCingularによると、HPの社内調査にかかわった調査員らは当該携帯電話事業者の顧客あるいは従業員になりすまし、顧客サービス代行業者からアカウントへのアクセス許可を得ていた。訴訟では、両社とも不特定額の損害賠償金とプリテキスティングの禁止を求めている。

 この1年間、Verizon Wireless、Cingular Wireless、Sprint Nextel、独Deutsche Telekomの一部門であるT-Mobile USAの各社とも、プリテキスティング行為に及んだ人々を提訴している。

 SprintとT-Mobileは、HP内部調査に関連するプリテキスティング実行者を提訴していないが、9月28日に引責辞任したHPのアン・バスキンズ法務顧問は2005年6月15日付の手書きメモで、SprintとNextelの名を具体的に挙げている。28日の下院公聴会で回覧されたこのメモの中でバスキンズ氏は「プリテキスティングでキャリア(Nextel、Sprint)に連絡を取り、情報を引き出せ」と記している。Sprint Nextelの顧客が実際にターゲットにされたどうかについては明らかではない。Sprintのジェニファー・ウォルシュ広報担当は、「Sprint Nextelの顧客に被害を及ぼしたと判明した者は誰であれ」徹底的に追及すると話している。(2006.10.2/IT Media)
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by fbitnews2006-6 | 2006-10-02 16:10 | インターネット総合  

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