KDDI・東電、NTT追撃へ一歩 光通信事業を東電から買収へ



 ■次は関電、中部電力か

 「まだずいぶん開きがある」

 光通信事業の統合で基本合意していたKDDIと東京電力だが、交渉期限の9月末まであと1週間という段階で、東電首脳はまだ光ファイバー通信事業の売却額が折り合っていないことを認めていた。

 期限ぎりぎりの29日もKDDIの小野寺正社長、東電の勝俣恒久社長はトップ会談を開催。直接金額交渉に当たり、ようやく期限延長という事態は免れ、両社は大筋合意に至った。しかし、なお微妙な金額差を埋める作業を進めており、正式発表は今月第2週以降にずれ込む見通しという。

 両社は今年4月、来年1月に光ファイバー通信事業をKDDIに統合することを発表。9月末までに売却額を決めるとしていた。当初から売却額は1000億円超という見通しだったが、少しでも安く買いたいKDDIと、高く売りたい東電の溝はなかなか埋まらなかった。

 さらに通信サービス用と電力事業の保安用という光ファイバー資産の切り分けや、東電の通信事業に従事する人員の問題など細かい課題も障害となった。

 新株発行による売却で新たにKDDIの大株主となる東電と、KDDIの既存大株主であるトヨタ、京セラとの調整も必要だった。

 タフな交渉とはなったが、KDDIとしてはようやく約10万キロメートルにおよぶ光ファイバー資産を手に入れ、NTTの独壇場だった固定通信事業のインフラ市場に本格参入したことになる。

 小野寺正社長は、「他の電力会社からも通信事業売却の相談がある」としており、東電との交渉がまとまり次第、本格的な話し合いに移行させる意欲を示す。まずは市場規模の大きい関西電力、中部電力との交渉入りが有力だ。

 光ファイバー事業で他社を寄せ付けないNTTは、6月末の市場シェアを3月末から2%伸ばし、64・6%と7割をうかがう勢い。東電を含む電力系事業者全体でシェアはやっと15・6%。KDDI単独では2%程度とみられ、電力系事業者全体との合計でも20%に届かず、劣勢は変わらない。

 しかし、9月に光ファイバーによるIP電話で大規模な障害を起こすなど、NTTが必ずしも盤石とはかぎらない。KDDIとしては、電力系事業者のほか、ケーブルテレビ勢とも協力、絶好調の携帯電話との融合サービスを提供するなどしてNTT追い上げを図る。(池誠二郎)
(206.10.1/フジサンケイ ビジネスアイ)
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by fbitnews2006-6 | 2006-10-01 15:05 | インターネット総合  

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