シャープ、3方向で違う映像 車載用液晶を開発




「トリプルビュー液晶」では、液晶パネルに張り付けた縦じま模様のガラス板により、左右・中央の3方向に光を分離して映像を表示する。このため、両側に鏡を置くと、3つの映像が見えるようになる(27日、大阪市北区の尼信ビル)
 
 シャープは27日、左右、中央の3方向から異なる映像を見ることができる「トリプルビュー液晶」を開発したと発表した。車載用カーナビに採用すると、運転席からは道路案内、助手席からはグルメスポットなどの検索、後部座席からはDVDの視聴などが楽しめるという。

 昨年製品化した、左右で異なる画像が見える「デュアルビュー液晶」と、携帯電話の画面が左右からのぞかれないようにする「ベールビュー液晶」の技術を応用した。縦じま模様のガラス板を液晶パネルに張り付けることで光の進行方向を分離し、3つの映像が混じり合うことなく表示できる。

 ワンボックスカーなど多人数で乗る大型自動車用のカーナビなどへの利用が考えられるという。屋外の広告用ディスプレーに採用すれば、通行者の位置により、異なる3つの店舗情報を流すこともできる。

 デュアルビュー液晶は、トヨタ自動車など4、5社がカーナビに採用。昨年度はベールビュー液晶と合わせて100億円の売上高を目標に掲げたが、「ほぼそれに近い数字だった」(モバイル液晶第1事業本部)。

 ただ、デュアルビュー液晶は2種類の映像を同時に流した場合、真正面では2つの映像が重なってしまう。このため、カーナビを運転席と助手席の中央に置かないと、画面が見にくくなる弱点があった。今後は見えやすい角度を工夫したデュアルビュー液晶も発売し、画面の位置や向きに左右されずに見られるようにする。さらに、画質を高めた新製品も売り出す。

 一方、ベールビュー液晶はシャープ製の携帯電話の一部機種に搭載済みだが、外販にも乗り出す。左右からののぞき見防止だけでなく、上方向からも見えにくくする新製品を開発中だ。金融機関のATM(現金自動預払機)に採用されれば、無線盗撮カメラによる被害防止が期待できる。

 トリプルビュー液晶は、得意先からも「何に使うの」と聞かれるほど用途は未知数で、シャープでは当面は量産せずに受注生産していく。
(2006.9.28/フジサンケイ ビジネスアイ)
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by fbitnews2006-6 | 2006-09-28 12:45 | 周辺機器  

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