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TDK、世界初の6層青色光ディスクを開発



 TDKは27日、データの記録層を世界で初めて片面6層にし、記録容量を200ギガ(1ギガは10億)バイトに高めた青色光ディスクの開発に成功したことを明らかにした。すでに試作品も完成しており、数年内の実用化を目指す。家庭用パソコン1台に匹敵するデータを1枚のディスクに保存でき、ハイビジョン映像を18時間録画できるという。次世代DVD規格「ブルーレイ・ディスク(BD)」に対応しており、「HD DVD」との規格争いにも影響を与えそうだ。

 現在商品化されているBD用光ディスクで容量が最も大きいのは記録層2層(50ギガバイト)だが、高精細のハイビジョン映像だと約4時間半しか録画できない。TDKの6層ディスクでは、この4倍となる18時間のハイビジョン録画ができ、通常の2倍速での記録も可能となる。将来的には大量の映像などを記録保管する「デジタルアーカイブ」などにも活用できるという。

 光ディスクは光を熱に変えることによってデータを記録するが、記録層が幾重にも重なると、表面から遠い層にまで光が均一に届かなくなり、記録の精度が落ちる。このため、TDKは光の透過性の高い独自開発の素材を記録層に使い、この難題をクリア。また、最新の信号処理技術を用いることで、1層あたりの容量もこれまでの25ギガバイトから33・3ギガバイトにまで高めた。

 TDKは、次世代DVD規格でソニーや松下電器産業と同じBD陣営に属している。今回開発した6層ディスクに対応する機器はまだないが、高精度な記録媒体開発を先行させることでBDがもつ「大容量」の優位性を示すとともに、電機メーカーの機器開発を促したい考えだ。TDKは「BDの延長にある新方式」として規格採用も狙っており、数年内には商品化にこぎ着けたいという。

 同ディスクは、10月3日から始まる国内最大のIT(情報技術)展示会「CEATEC(シーテック)JAPAN2006」で展示される。

(2006.9.28/サンケイ新聞)

by fbitnews2006-6 | 2006-09-28 05:32 | 周辺機器  

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