“セレブ”誘拐解決に一役 携帯微弱電波に脚光



 ■位置検索サービス、相次ぎ契約拡大
 発生から13時間で被害者の無事保護にこぎ着けた東京・渋谷の“セレブ”女子大生誘拐事件(6月26日発生)。犯人検挙に大きな威力を発揮したのが、携帯電話の「微弱電波」だ。犯罪捜査の場面だけでなく、すでにセキュリティービジネスの一環としても急ピッチで商品化されているという。微弱電波を活用した市場の周辺をさぐった。
 事件では、犯人が被害者の携帯電話の電源を入れたままにして移動していたことが検挙の一因となった。携帯電話が常に発している微弱電波は絶えず基地局とつながっており(携帯画面でアンテナ記号が立っている状態)、どの基地局とつながっているかを探ることで、おおよその場所の特定ができるからだ。
 微弱電波による場所特定技術に、衛星からの信号受信により場所を特定させるGPS(全地球測位システム)機能を付加して、電波発信位置を数十メートル範囲までに絞り込むことを可能にしたのが、NTTドコモの「イマドコサーチ」。今年3月からサービスを開始した。
 同サービス機能が利用できる、子供向けの携帯電話「キッズケータイ」は、親がパソコンや携帯で専用サイトを見れば、携帯を持っている子供の行動を簡単に確認できるものですでに12万台を販売した。9割を新規契約が占めているという。ドコモ広報部は「子供が巻き込まれる犯罪を心配する親からの需要があるようだ」と分析している。
 PHS大手のウィルコムも4月から微弱電波と基地局のつながりによって位置を確認する「位置検索サービス」を始めた。やはり「問い合わせが多い」(広報宣伝部)という。
 セキュリティー大手のセコムでは、微弱電波を発する専用端末とGPSを利用し、緊急時にスタッフが駆けつけるサービス「ココセコム」をすでに2001年4月に開始。01年12月からはKDDI(au)のGPS機能搭載携帯によるサービスを提供し、03年4月にはNTTドコモの携帯でも開始した。
 徘徊(はいかい)する老人や貴重品など安全確保のための契約が相次ぎ、03年3月末に17万件だった契約は06年3月末には26万9000件に拡大。ネットによる位置確認のアクセスは1日4万件に達するという。
 セコムでは「子供への凶悪犯罪の発生や高齢社会が利用増の原因」と説明し、「セキュリティー対象を屋外に広げればビジネスも拡大する」と事業戦略を語っている。
(2006.7.14/フジサンケイ ビジネスアイ)
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by fbitnews2006-6 | 2006-07-14 12:51 | 周辺機器  

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