相次ぎWeb2.0対応サービス ニフティなどネット接続事業者



 インターネット接続事業者(ISP)が、ユーザー参加型のいわゆる“Web2・0”対応のサービスに続々と乗り出してきた。
 ISP専業大手のニフティは6月から、4つの実験サービスを開始しており、年内には10サービス程度に増やす方針。NECビッグローブもNEC本体から今月3日に独立したのを機に同様のサービスを強化する。NTTもISPとネットポータル(玄関口)事業をNTTコミュニケーションズ(NTTコム)に集約してネットサービスの拡充を図る。
 ■広告増めざす
 ニフティは、4月に“Web2・0的サービス”を専門に開発するイノベーション・ラボを社内に設置。同ラボが6月、お気に入りのサイトをネット上で他人と共有するソーシャルブックマークサービス「ニフティクリップβ」や、数百万ある個人などのブログ(日記風ウェブサイト)に書き込まれた商品に対するクチコミ情報を収集し、比較・検索できる「クチコミサーチウィーピィβ」など4つの実験サービスを開始した。
 いずれもネット利用者個人のネット上での行動がコンテンツ(情報の内容)に反映される仕組み。サービスへの参加者が増えるほどコンテンツが充実され、コンテンツの充実がさらに参加者を増やすという好循環を期待し、ニフティのポータルへの集客増、広告収入の増加などを目指す。
 ビッグローブは3日の分社化と同時にサイトを一新。新たに開始する予定のネット通販事業ではユーザーのクチコミ情報を活用する方針だ。「Web2・0の大きな流れの中で、ISPのあり方は変わる」(佐久間洋代表取締役執行役員専務)とみており、新たなビジネスの開拓に取り組む。
 通信業界の巨人NTTは、グループに分散していたISPと、ポータルサイト「goo(グー)」を運営するNTTレゾナントを今秋までにコム傘下に集約する予定。
 gooではブログの地域情報を検索する実験サービスなどを提供するなどWeb2・0的サービスを強化している。コムへの移行後は拡大したユーザー基盤を背景に、参加型サービスの充実が見込まれる。
 ■ベンチャー台頭
 ISP各社が新たなネットサービスを強化するのは、ネット接続という本業のインフラ提供事業が頭打ちとなっているため。そのうえネットサービスではこれまでのヤフーや楽天だけでなく、グーグルが急成長したほか、USENも無料ネット放送で躍進。mixiやはてななどWeb2・0的サービスを展開するベンチャー企業の台頭も著しい。
 このままではISPのポータルとしての位置付けが相対的に低下するという危機感も増してきた。ユーザー参加型サービスはビジネスになりにくいという側面も持つが、実験といえど、とりあえず新サービスに取り組むことで一人でも多く集客してポータルの価値を向上し、新たな収益につなげたい考えだ。(池誠二郎)
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【用語解説】Web2.0
 ユーザー誰もが情報発信するなどして参加すること自体が、サービスの価値を高めるオープン性の高いネットサービスの総称。
 これに対し、ポータルサイトが一方的に編集した情報を提供してきた従来のネットサービスをWeb1.0、またはWeb1.5などと呼ぶこともある。
 米ネット技術系企業の社長で評論家でもあるティム・オライリー氏が広めた。Web2.0企業の代表格であるグーグルやアマゾンが急成長。個人のブログによる情報発信も急増し、社会に少なからぬ影響力を持ち始めた。
(2006.7.11/フジサンケイ ビジネスアイ)
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by fbitnews2006-6 | 2006-07-11 15:56 | インターネット総合  

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