キヤノン、デジタル商業印刷市場向け複合機とプリンターを発売



 キヤノンは4日、デジタル商業印刷市場向けに、プリンターおよび複合機の新ブランド「イメージプレス」を立ち上げ、両機種を8月4日から順次発売すると発表した。プリンターの「イメージプレスC7000VP」の印刷速度はカラー・モノクロとも毎分70枚の高速機で、複合機「同C1」はカラーが同14枚、モノクロが同60枚。価格は専用サーバ搭載モデルのプリンターが3000万円、複合機は340万円。両機種合わせ月間1250台を投入し、デジタル商業印刷市場で世界シェア20%の獲得を目指す。

 プリンター、複合機とも従来のオフィス向け製品の技術やノウハウを活用し、開発した。プリンターは高速印刷を実現するため用紙の定着方式を改良したほか、色再現領域や光沢感を高めた新トナーを採用。用紙サイズは330・2ミリ×487・7ミリメートルまで対応。コート紙やエンボス紙、フィルムなど多様な印刷メディアを使える。最大で1万枚までの大容量給紙も実現した。

 複合機はデジタル商業印刷のプリプレス業務などに適している。プリンターと同様に新トナーにも対応。中とじ製本など後加工用のフィニッシャーもオプションで装着が可能。10・4インチの大型カラー液晶パネルを標準装備し、グラフィックやアニメーションの作成に必要な基本・応用操作が簡単に行える。

 プリンターの大きさは高さ1330ミリ×幅2586ミリ×奥行き1135ミリメートルで、重さは900キログラム。一方の複合機は高さ1042ミリ×幅855ミリ×奥行き898ミリメートルで、重さは310キログラム。

 【解説】

 キヤノンがデジタル商業印刷市場に本格参入した。「世界共通の新ブランドで早期に確固たる地位を確立したい」と内田恒二社長は意気込みを語った。印刷業・複写業で高速デジタル印刷機を活用したオンデマンドプリントのニーズが高まっており、専用機を投入し同市場の開拓を急ぐ。従来のオフセット印刷機と比べ、電子写真技術方式のプリンター・複合機は印刷物の多品種少量印刷に向く。

 消耗品ビジネスの複合機・プリンター事業は商業用の大量印刷をいかに取り込めるかが勝負で、キヤノンも事務機器事業の売上高の6―7割を消耗品収入で占めている。内田社長は「2010年に売上高5兆5000億円を達成するには業容の拡大が必要。そのために得意の電子写真技術を活用し発展が見込めるこの市場に参入した」と語る。

 だがリコーや富士ゼロックス、コニカミノルタホールディングスなどオフィス向け機器で競合する事務機器メーカーも、同様に同事業を強化している。キヤノンの本格参入で競争激化は必至で、思惑通りに業容が拡大するかは予断を許さない。

(2006.7.5/NHK)
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by fbitnews2006-6 | 2006-07-05 12:14 | 周辺機器  

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