認証ベースのミドルウェアに照準を合わせるSun


Sun Microsystemsのソフトウェア部門のリッチ・グリーン執行副社長は、SunのJava技術をオープンソース化するという複雑なプロセスを統括する一方で、認証ベースのミドルウェアソリューションに対する取り組みも強化している。
2006年07月03日 15時32分 更新
 Sun Microsystemsのソフトウェア部門のリッチ・グリーン執行副社長は、このところ多忙を極めているようだ。

 カリフォルニア州サンタクララに本社を置くSunのソフトウェア部門の責任者だったジョン・ロイアコノ氏が退社した後、グリーン氏は5月に同社に復帰した。ロイアコノ氏は、Adobe Systemsに経営幹部として入社した。

 グリーン氏は、SunのJava技術をオープンソース化するという複雑なプロセスを統括する一方で、認証ベースのミドルウェアソリューションに対する取り組みも強化している。

 さらにグリーン氏は、「OpenSolaris」プロジェクトをはじめとする重要な構想も引き続き推進している。OpenSolarisプロジェクトはこの1年間、開発者コミュニティーの間で大きな注目を集め、コードのダウンロードは約500万件に達した。

 「この取り組みをいっそう強化し、さらに普及を加速するつもりだ」とグリーン氏は話す。

 「認証ベースのミドルウェアソリューションへの取り組みも強化する方針だ。IDの盗難問題、サーベンス・オクスリー法(SOX法)へのコンプライアンス、国土安全保障法などが叫ばれる今日、ミドルウェアソリューションの重要性が増している」(グリーン氏)

 「Solarisからミドルウェアに至る一貫した連携技術により、他社にはまねのできない充実したサービスと機能を提供するつもりだ」と同氏は付け加える。

 Javaのオープンソース化に関してグリーン氏は、「作業は順調に進んでいる。JavaOneでも述べたように、われわれは必ずそれを実施する計画だが、コミュニティーおよびJava技術にとって適切な方法で実施したいと考えている。そのためには検討すべきことがたくさんある」と話している。

 Sunはこのプロセスで、コミュニティーとその参加者、JCPなどのコミュニティープログラム、さまざまな勢力やライセンシーなどが絡むダイナミクスを考慮した上で、すべての関係者にとって適切な方策を実行する必要があるという。

 「これは些細なことではなく、ビジネスや法律的な問題だけでなく、感情的な問題も絡んでいる。われわれは、正しいことをすっきりとした形で実施したいと考えている。これは仕事なのだ」とグリーン氏は話す。さらに同氏によると、Sunではすべての関係者の利益が最大限に守られることを目指しているという。

 「われわれがオープンソースに向かうのに伴い、非常に多くの人々がJavaに関係していることが分かった。それでもなお、人々の参加が不十分だとわれわれは非難されているのだ」とグリーン氏は語る。

 「作業が遅れている理由の1つに、長期間にわたって多数の人々が関与してきたため、さまざまな利害関係を調整しなければならないことがある。この遅れは、われわれがいかにオープンであったかを示すものだ」(同氏)グリーン氏は、Sun社内での変化にも喜んでいる。同氏は2004年3月に同社を去り、エンタープライズインフラソフトウェアを専門とする新興企業のCassattに入社した。

 グリーン氏によると、Sunは以前と比べると非常に積極的な意思決定ポリシーを持っているという。「また、創造的に思考し、それに基づいて迅速に行動する能力は非常に素晴らしく、わたしが予想していた以上だ。わたしが復帰した理由の1つもそこにある」と同氏は話す。

 さらに同氏によると、ソフトウェア/システム/サービス/ストレージ企業であることに対する社内の見方は、以前よりもはるかにバランスが取れており、自社の技術/製品ポートフォリオに関する見方も非常に進歩的なものになったという。

 「それを証明する多くの証拠がもうすぐ現れる。約1カ月後には、ストレージの在り方の変革につながる画期的な製品が登場するだろう」(グリーン氏)

 さらに同氏は、物議を醸したSunのオープンソース責任者、サイモン・フィプス氏の発言を弁護した。これは、6月28日にロンドンで開催されたOpen Source Business Conferenceにおいて同氏が行ったとされるコメントで、「オープンソースが普及するためには、オープンソースは無償であるという考え方をやめ、資本主義に結び付いたものとして考えるべきだ」と述べたと伝えられている。

 フィプス氏は自己利益という考え方も提唱し、将来を切り開くのは、協力関係、そして自らにとって最終的に価値があるものを保持する組織だという。

 「業界を見渡せば、これはすべて真実だ。自己利益の具体例はたくさんある。Red Hatもそうだ。JBossのマーク・フルーリ氏も『オープンソースはわたしが利用するビジネスモデルだ』と言い切っている。彼はオープンソースを柱とした企業を立ち上げ、売却した」とグリーン氏は話す。

 同氏によると、問題は「自己利益」という表現にはマイナスイメージがあることだという。

 「では、Sunはコミュニティーのダイナミクスと価値と利益を支持しているのかといえば、もちろんそうだ。われわれは20年間以上にわたり、オープンソースのコミュニティー的側面への貢献に力を入れてきた」とグリーン氏は話す。

 「しかしその一方で、当社は企業でもあるが、われわれは両方の立場に立つことができると考えている。われわれの行動がそれを示している」(同氏)(2006.7.3/IT Media)
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by fbitnews2006-6 | 2006-07-03 20:16 | インターネット総合  

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